お客様の声
葬儀(一般葬)
母へのごちそう
津島市 男性
うちの母は料理が得意な人で、家に来客があったときは、よく料理を振る舞っていました。なかでもよく作っていたのが煮魚で、しょうゆで煮付けたシンプルなものでしたが、おいしいと評判の得意料理でした。そんな母が亡くなったのは、新年あけて早々のこと。お通夜が終わり、むかえた葬儀の朝、斎場の方がなぜか鍋を持ってきました。聞くと、母の料理を聞いて、母の得意料理の魚の煮つけをわざわざ自宅で作ってきてくれたというのです。驚いて鍋を見てみると、そこには、いつも家で見たことのないような魚が入っていました。 何の魚かたずねると、「メバルです。お母様が作っていらっしゃったのは、鮎など川魚だとおうかがいしていたのですが、どうしてもスーパーで見つける事ができませんでした。少しでも良い魚をと思ったのですが…すみません」と申し訳なさそうな顔で、説明してくれました。新年の時期ですから市場も閉まっているし、正月用品が並ぶ中で川魚など見つけられないのは当然です。それでも、母のことを想い、魚をさがし歩いてくれた斎場の方の心遣いに、胸が熱くなりました。「メバルでもかまいません。ぜひお供えしてください。きっと母も喜びます」いつもまわりの人においしい手料理を食べさせていた母。最後に心のこもったおいしい手料理を供えてもらう事ができて、きっと嬉しかったのではないでしょうか。